「今どこにいるの…?」3Dセキュア迷子を救う、最新決済システムの裏話
SNSの広告で見つけた限定スニーカー、あるいは大好きなアーティストのライブチケット。「絶対に手に入れるぞ!」と意気込んで、いざ購入画面へ進み、クレジットカード情報を入力して、運命の「決済ボタン」をポチッ。アドレナリンが全開になった私たちの画面に、突如として立ちはだかるのが、あの「本人認証サービス(3Dセキュア)」の文字です。
「セキュリティのため、パスワードを入力してください」
ここまではいいのです。私たちの安全を守るためですから。しかし、本当の悲劇はここから始まります。
スマホの標準ブラウザ(SafariやGoogle Chromeなど)ではなく、SNSのアプリ内ブラウザ(LINEやInstagramのリンクからそのまま開いた画面)でお買い物をしていたとき、あの認証画面が出た瞬間に「あれ…?」となったことはありませんか?別ウィンドウが立ち上がったと思ったら真っ白な画面のまま固まってしまったり、ワンタイムパスワードを確認するために一瞬SMSアプリに切り替えただけなのに、元の購入画面がどこかへ消え去ってしまったり……。
「えっ、私の決済は通ったの!? それともキャンセルされたの!?」 「どこを開けば元のページに戻れるの!?」
気がつけば、購入完了メールも届かないまま、カートの中身は空っぽ。あの時の絶望感と、「もう一度最初からやり直し?」という疲労感は、現代のネットショッピングにおける最大の「イライラあるある」と言っても過言ではありません。
認証画面で私たちが「迷子」になる理由
そもそも、なぜあんなにも親切心のカケラもない画面遷移が起きてしまうのでしょうか?
従来の3Dセキュア(特に古いバージョンのもの)は、カード番号が入力された後、ECサイトから「カード会社の認証専用ページ」へと、ユーザーを強制的にジャンプさせる仕組みになっていました。
PCの大画面ならまだしも、スマホの小さな画面、しかもアプリ内ブラウザという特殊な環境下では、この「別の場所にジャンプする」という挙動がうまく処理できないことが多々あります。結果として、画面が迷子になったり、セッション(接続状態)が切れてエラーになってしまうのです。
これでは、どれだけ魅力的な商品を売っているECサイトであっても、最後の最後でユーザーに「もう面倒だからいいや」と諦められてしまいます。この、決済の手前でユーザーが離脱してしまう現象を、業界用語で「カゴ落ち」と呼びます。なんと、ネットショッピング全体の約7割近くが、このカゴ落ちによって機会損失を起こしているというデータもあるほどです。
ユーザーを迷わせない、賢い決済システムの存在
「セキュリティを厳しくすると、買い物が不便になって売上が落ちる」 「買いやすさを最優先にすると、今度は不正利用の格好の標的になる」
この長年、多くのEC事業者を悩ませてきたジレンマを、最新のテクノロジーでスマートに解決しようとしている決済システムが、実は世の中に存在します。
例えば、最近日本に進出した「Checkout.com(チェックアウトドットコム)」という外資系の決済プラットフォーム企業をご存じでしょうか。大々的に表舞台に出るような会社ではありませんが、グローバルでは誰もが知る超有名ブランドの裏側を支えている、決済業界の実力派です。
彼らが提供するような最新の決済基盤は、あの「認証画面どこいった問題」に対して、非常にスマートなアプローチを取っています。
- 画面内でのシームレスな認証(インライン認証): わざわざ別の怪しいポップアップウィンドウを開いたり、別のページへ強制移動させたりしません。お買い物中の見慣れた画面のデザインを崩さず、その場にすっと認証フォームを浮かび上がらせて完結させます。これなら、Safari以外で開いていても迷子になる心配がありません。
- スマホの「生体認証」との連動: 覚えているか怪しいパスワードをわざわざ入力させるのではなく、スマホの指紋認証(Touch ID)や顔認証(Face ID)を使って、一瞬で本人確認を終わらせる技術にも対応しています。
- 怪しくない人は「自動スキップ」: 最新の3Dセキュア2.0の仕組みを最大限に活かし、AIが「いつもと同じスマホから、いつも通りのまともなお買い物だな」と判断すれば、そもそも認証画面の入力自体を自動でスキップしてくれます。怪しいときだけ引き止める、有能な警備員のような動きをしてくれるのです。
私たちが何気なく「あ、このサイトの決済、なんか使いやすくて好きだな」と感じる裏側には、こうした決済テック企業の緻密な計算と最新技術が隠されているんですね。
まとめ
ネットショッピング中の「画面迷子」というお悩み。一見すると、私たちのスマホの操作ミスや、運が悪かっただけのように思えますが、実は「裏側の決済システムがどれだけ優秀か」によって、その快適性は天と地ほど変わるのです。
日本でもこれから、Checkout.comのようなスマートな決済基盤を取り入れるECサイトが増えていけば、あの「どこ開けばいいか分からない!」という悲劇は過去のものになっていくかもしれません。
次にネットショッピングをしていて、認証画面が驚くほどスムーズに、迷子にならずに終わったときは、ぜひ「あ、裏で賢い決済システムが私を守ってくれたんだな」と、その大活躍を思い出してみてくださいね。
執筆:野良犬リク





